インプラントと入れ歯の違い
ひどい虫歯や重度の歯周病などで歯を失ってしまった場合、速やかに機能回復のための治療を行う必要があります。失った機能を回復する治療法には入れ歯、ブリッジそしてインプラントがあり、それぞれに異なった特徴を持っています。今回は、インプラントと入れ歯の違いについてご紹介したいと思います。
■インプラントと入れ歯の違いとは?
インプラントと入れ歯には色々異なる点があります。
その中で根本的な違いというのが、人工歯根の有無です。インプラントは外科手術を行って人工歯根を顎の骨を埋め込み、人工歯を装着して噛む機能を回復させます。
いっぽう入れ歯は人工歯根がなく、失った歯の部分に取り外し式の義歯をはめて使用します。
入れ歯は失った歯の機能を回復させるための、最もオーソドックスな治療法です。しかし固定式のインプラントと比較すると、どうしても噛む力や噛み合わせに問題が生じやすくなってしまいます。
では次に、インプラントと入れ歯のメリットとデメリットについて、具体的にご説明します。
■インプラントのメリット
・審美性、機能性にとても優れている
・天然歯に近い自然な噛み心地
・他の歯に影響を与えず治療することができる
・対合の歯に負担があまりかからない
・顎の骨の吸収を抑制できる
■インプラントのデメリット
・外科手術を伴うため、誰でも治療ができるわけではない
・保険適用外のため、高額な治療費が必要になる
・治療期間が長くなり、人工歯を装着するまで不便を感じる
■入れ歯のメリット
・保険適用のため、安価で治療できる
・外科処置を伴わないため、持病を持っている方でも治療することができる
・取り外し式のため、お手入れしやすい
・治療期間が短い
■入れ歯のデメリット
・噛む力が弱い。特に総入れ歯は天然歯に比べると10~20%程度とかなり弱い
・人工歯根がないため噛み合わせが難しい
・顎の骨の吸収が進んでしまう
・顎の骨が痩せ、入れ歯と歯肉の間に隙間が生じてガタガタしたり、食べ物が挟まりやすくなる
・保険の入れ歯はバネが目立つため、審美性に劣る
・保険の入れ歯はプラスチック素材で作られるため、味覚を感じにくく、汚れも付きやすい
■ご自身に合った治療法を選択することが大切
インプラントと入れ歯の違いについてご説明しました。
機能面や審美性など、総合的に判断するとインプラントが優れています。また他の歯の健康を守るという観点で考えても、入れ歯よりもインプラントに軍配が上がります。
しかしインプラントは保険適用外というだけでなく、手術を伴うため誰でも受けることができるわけではありません。
入れ歯は機能面や審美性、そして噛む力に劣ります。しかし保険適用で安く作製できること、そして治療期間が短いことはインプラントにはないメリットです。
どちらの治療法がご自身に適しているのかを考え、歯科医師とよく相談して治療方法を選ぶことが大切です。
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投稿日:2018年10月27日