オーラルフレイルと健康寿命の関係性
オーラルフレイルと健康寿命の関係性
オーラルフレイルとは?
みなさんは、「オーラルフレイル」という言葉をご存知でしょうか?
オーラルフレイルとは、「階段が上りづらくなった」「つまづくようになった」「最近疲れやすくなった」と、誰しも年齢を重ねる毎に身体の衰えを感じ、虚弱している状態のことを「フレイル」と称し、人間は足や腰などから衰えを感じると考えられていますが、日本歯科医師会では「口腔機能の衰え」から、人間の衰えは始まっているという概念のもと、オーラルフレイルという言葉を普及させ、80歳になっても自分の歯を20本以上たもち健康に繋げる「8020運動」に加え、オーラルフレイルに備えた予防や口腔ケアを行っていく活動が広く行われています。
フレイルとオーラルフレイユ
フレイルは、4段階に分類されています。
第1段階では、人とのつながりを避け、うつ傾向や身だしなみへの関心がなくなり、歯磨きなどの口腔ケアがおろそかになりがちである、社会性・心のフレイル期に分類されます。
第2段階では、口腔機能が衰えはじめ、食べこぼし、滑舌低下、咬みづらい、口の乾燥などから生じる栄養面のフレイル期に分類されます。
第3段階では、口の筋肉が衰えに伴い、噛む力の低下、舌の動きの低下などの症状が現れる、身体面のフレイル期に分類されます。
第4段階では、要介護状態となり、食べ物を自分の力で飲みこめなくなる嚥下障害や、食べ物を咬んで細かくすることが出来なくなる咀嚼機能不全などの症状がみられ、重度フレイル期に分類されます。
この4つの段階のうちの「第2段階」がオーラルフレイユに該当し、オーラルフレイユの予防、そして早期発見することで、身体の健康を保つことができるのです。また、オーラルフレイユはフレイユや、死亡リスクを高めるという研究結果も出ており、オーラルフレイユは、健康寿命に強く関係しているこが証明されています。
健康寿命の3つの柱
健康寿命の3つの柱とされているのが、「栄養」「運動」「社会参加」です。
1つ目の柱である「栄養」は、食べ物を歯で噛み砕く咀嚼を行い、食べ物を飲み込む嚥下をし、はじめて身体に栄養をおくることでき、口腔機能はとても需要な役割を果たしています。これら口腔機能が衰えることで、栄養不足、筋肉の衰えにつながり、やがて自力で快適な暮らしを送る事が出来なくなってしまう恐れが生じてしまいます。
2つ目の柱である「運動」は、気軽に行えるオゥーキングも加え、身体を支える役目を果たす太ももの筋力を鍛えるためにも、スクワットなどの運動を取り入れると効果的だといわれています。
3つ目の柱である「社会参加」はとても重要です。社会のつながりを失ってしまうことは、フレイユの入口ともいわれており、周りの人々とコミュニケーションをと、地域活動や趣味に時間を費やすことは、健康へとつながります。
オーラルフレイユ予防とケア
誰しもが年齢を重ねることで生じる可能性のあるオーラルフレイユ。
人とのつながりや社会性を保ち、歯周病や虫歯といった一般的な治療だけではなく、歯科医院に定期的に通院し、歯や口の中の状態をチェックすることが、オーラルフレイユのケアや予防にもつながります。自立した生活を生涯送るためにも、オーラルフレイユの予防、ケアを日々行いましょう。
カテゴリー:ブログ
投稿日:2018年5月1日